Life In General

 人生と暮らしを自分らしく最大化する方法の探求

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気持ちが落ちたら(いや落ちなくても)読む本 見城 徹「編集者という病い」

はじめに 

メンタルヘルスがやたらと取り沙汰される世の中になった。

巷では「マインドフルネス(あれこれ過去や未来に思いを張り巡らさずに『今・ここ』に集中する方法)」なるものも流行っているし。

 

世界のエリートがやっている 最高の休息法

世界のエリートがやっている 最高の休息法

 

 

勿論人生楽しいことばかりではない。

僕自身も自分の人生の中で相当に思い悩んだことも、落ち込んだことも沢山ある。

それでも正直メンタルとは無縁だと思ってきた。

そんな僕にも少し前にメンタルがひたひたと忍び寄ってきたことがあった。

 

メンタルは順調な時でも発生する

意外だったのはメンタルというものが必ずしも分かりやすい大苦境でなくても発生し得るということ。

自分の場合も「割と順調」と思う様な状況でやってきた。

新しい立場での周りの期待を自分の中で必要以上に肥大化させてしまったのか。

社会的立場・家族など、歳と共に様々なものが積み上がってきて突如守りを意識するようになってしまったのか(失う恐怖)。

人生の折り返し地点にきて、今後幸せになるためには「全てが完璧でないといけない」と思うようになってしまったのか。

単なる男性版更年期だったのか。

 

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はっきりとした原因は分からないが、いわゆる鬱的な症状からある種の対人恐怖症の様なものが出てきてしまった。

症状は相当に重いものだったと思う。

毎日の様に気持ちが悪くなり、誘眠剤を飲まないと全く眠れなくなってしまった。

何とかギリギリのところで踏み止まって社会生活は続けていたので、家族は明らかな異変に気付き心配していたものの、仕事の関係者は少なくともそういうことになっているとまでは気付かなかったと思う。

但し、そのまま続いていたら間違いなく耐えられずに崩壊していたと思う。

 

ようやく本の話

ひどい症状から何とか抜け出そうと、僕は対人恐怖等の心理学に関する本や心の整え方に関する本を買い漁ったり、ネット情報を見たりして何とか頭で理解して解決しようとした。

そういうことが全くの無駄だとは思わないけど、重過ぎる症状を前には根本的な解決とはなり得なかった。

僕にとっての快方へのきっかけは、父親への相談だった。

大人になって父親に相談するのは恥ずかしい気もするが、「もう駄目だ」と思うところまで追い込まれて相談したら社会人の先輩として色々と良きアドバイスを貰うことが出来た。

やはり家族はどういう状況であれ先ずはサポートするというところから出発して貰えるから有り難い。

そして、半ばメンタルに陥ったときには色々と心理学の本を読んだりして復活しようとするよりも実存する人の生き方に触れられるこういう本の方が力になる気もする・・・、と今改めて手に取ってみて感じる。

 

編集者という病い (集英社文庫)

編集者という病い (集英社文庫)

 

 

ミリオンセラーを量産してきた大編集者。こんなにも成功している人が七転八倒して日々のたうち回っている。

逆にのたうち回っているからこそ成功しているとも言えるかもしれない。

メーターを振り切って更にもう一周させてしまっているような生き方。

クヨクヨと大胆の間を行ったり来たりしながら敢えてリスクの大きいところに踏み出していくエネルギーの大きさ。

中上健次尾崎豊といった芸術家との緊張感溢れる数々のエピソード。

ロマンチシズムとリアリティーが同居する世界。

「薄氷は自分で薄くして踏め」「暗闇のなかでのジャンプ」といったキャッチコピーとしても秀逸な金言。

周りを気にし過ぎたり、自意識過剰になり過ぎたりしている暇は無いなと思えてくる。

ダメなところや弱いところを含めて自分を認めつつ前進していくのが人生なのだなと、僕には栄養ドリンク以上にエネルギーを貰える何度読んでも飽きない一冊。

 

 

 

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