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ギャンブルと投資 井川意高「熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録」

 

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録

 

海外でのギャンブルで100億円以上を失い大きな話題となった大王製紙前会長、井川意高氏の本。

最終的には創業家の立場を使ってグループ会社から多額の借金をした上にそれをカジノにつぎ込んでしまう。

借金は全て返済したそうで、そういう意味ではサバサバした感じの回顧録になっている。

本書は、

・本人の生い立ち

大王製紙の経営

・有名人との夜の世界の交遊

・カジノへの傾倒

・破たんとその後

といった内容で構成されている。

100億円をカジノで摩るというともはや常人には理解出来ない世界と思いがちだが、実際は我々にも教訓として得られるものはある。

井川氏がハマったゲームはバカラというもの。

僕はバカラのことは詳しくは分からないのだけど、あまり作戦とか上手さは関係無い運に左右される単純なトランプゲームであるよう。

それだけに大金が素早く動き井川氏はそのスリリングさにのめり込んだと書いている。

井川氏は大企業の経営者だから当然忙しくいつもカジノにいれるわけではない。従って、海外のカジノに行けた時は36時間とかぶっ続けでバカラをやっていたとのことだ。

大きく勝っていても「もっといける」と思って休憩も食事も取らずにやり続ける。そして、結局それ以上負けてしまう。

負けていると「取り返せる。取り返さなければ」と思ってまたやり続けてしまう。実際にそうやって取り返した経験もあるから始末が悪い。その鮮明な記憶が勝負をさせてしまう。

取り返しても前述の「もっといける」という心理に陥ってまた摩ってしまうのだが・・・。

この様な依存を井川氏が受診した医師は「強迫気質」と言ったそうだ。

「もっと勝てる機会を失いたくない」との強迫的観念が連続してゲームに向かわせるということなのだろう。

僕は、自分自身ここまでギャンブルにハマるとは到底思えない。

但し、この手の傾向に陥ってしまうリスクは十分にあり得る。

例えば、為替取引の一種であるFX。

ギャンブル的に見れば上がるか下がるかだけである(勿論スプレッドという寺銭を胴元である証券会社が取るので完全なチャンスイーブンではないのだが)。

たまたま上手くいっている時に「もっといける」と思ってむやみにポジションを取ってしまう(買いや売りを入れてしまう)。

負けている時に「早く元に戻そう」としてまた無理にポジションを取ってしまう。

実際にそうやって苦い経験をしたこともある。

少額であったので生活を脅かすことは無かったが、それでも増やすためにやっているわけだから痛い。

本書は投資とは無関係だが、連想しながら改めて感情を排した取引を行うことの重要性や自分のルールを決めて守ることの大切さを感じた。